今のキャリアを積み上げながら過ごすのもいいけど、本当にこれでいいのかな?と思う方もいるでしょう。
土地家屋調査士は国家資格で独占業務なので、安定志向の方にとって気になる職業かもしれません。
しかし未経験でも務まる仕事なのでしょうか。
本記事では土地家屋調査士は資格があれば未経験でもできる仕事なのか、土地家屋調査士になるにあたって必要なスキル、資格取得後の転職方法について詳しくご紹介します。
転職後に失敗した…!と思わないためにも、ぜひ参考にしてみてくださいね。
未経験者でも土地家屋調査士に転職可能か?
ここからは、未経験者でも土地家屋調査士に転職できるのかどうかについてご説明します。
ポイントは主に5つです。
- 転職に年齢制限は関係なし
- 40代以上の未経験者は難易度高し
- 学歴は関係あるか
- 事務所開業なら年齢に関係なく未経験でも転職可
- まず、国家資格の土地家屋調査士を取得しよう
転職に年齢制限は関係なし
土地家屋調査士に転職するのに年齢制限はありません。
実際に土地家屋調査士の国家試験に合格する人も30~50代の人が多いのがそれだけでも年齢の関係なさを表しています。
もちろん20代から土地家屋調査士としての経験を積めるのであればそれに越したことはありませんが、土地家屋調査士に限らず、何歳でも転職して成功する人はいます。
実際に30代から土地家屋調査士の資格を取り、転職した人もいるのです。
たしかに40代、50代で初めて土地家屋調査士になって転職すると条件面は厳しいものがあるかもしれませんが、転職できないというわけではありません。
40代以上の未経験者は難易度高し
転職できることはお伝えしましたが、40代以上で現場未経験の方だと採用される可能性は低いともいわれています。
屋外での仕事も多い土地家屋調査士ですから、体力的な面でも懸念点があるからです。
デスクワークはこなせても、屋外の業務に耐えきれず、辞めてしまうのではないかと考える事務所もあるでしょう。
最低でも土地家屋調査士の資格をすでに取得していること・合格していることが前提となります。
学歴は関係あるか
転職するとなると学歴を気にする方もいるので、土地家屋調査士として働くときに必要となる学歴について考えてみましょう。
結論からいうと、土地家屋調査士として働くのに学歴は関係ありません。
もちろん学歴を重視している事務所や経営者がいれば、多少採用に影響するかもしれませんが、実際の事務所には中卒の方もいれば高卒の方もいるのが実情です。
つまり学歴が低いからといって働けない仕事ではないことがわかります。
まず土木関係がそれほど学歴の高い人が集まる業界でないことも理由の一つですし、むしろ学歴よりも体力がある方が重宝されるかもしれません。
土地家屋調査士の資格自体も、学歴や偏差値の高さは関係ないのでご安心ください。
事務所開業なら年齢に関係なく未経験でも転職可
もし自分で土地家屋調査士の事務所を立ち上げるのであれば、何歳であろうと未経験であろうと転職することができます。
事務所を開業するために資金を集めることが唯一の課題といえるでしょう。
資金を集める際に銀行をはじめとした金融機関で借り入れを行うと思うのですが、そのときの年齢が60歳以上だと年齢を理由に断られる可能性があることを覚えておいてください。
現在弁護士や司法書士として働いている方などは、土地家屋調査士の事務所を立ち上げたとしてもどちらの資格も十分に活かせるため、比較的容易に転職が可能です。
まず、国家資格の土地家屋調査士を取得しよう
何歳でどんな職業から転職するにしても、まずは国家資格である土地家屋調査士の資格を取得することが第一です。
資格があることで信憑性が増しますし、キャリアのビジョンも描きやすいからです。
土地家屋調査士の国家資格は、合格率が毎年9%前後、高くて10%程度と、数ある資格の中でも低めなので合格を勝ち取ることがまずは最初の難関といえるかもしれませんね。
こちらの記事では、土地家屋調査士試験に合格するための攻略法を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
土地家屋調査士は難易度の高い国家資格!合格点や基準点について解説
土地家屋調査士事務所に就職するには
ここからは、土地家屋調査士事務所に就職するために知っておきたいいくつかのポイントについてご紹介していきます。
未経験者OKの求人を探す
土地家屋調査士の求人には、年収が500万円を超えるものもいくつか見受けられます。
これらのような給料がよい求人というのは、即戦力を求めている傾向があります。
未経験でOKの場合の求人は、土地家屋調査士の資格があって25万円程度、土地家屋調査士の資格がないなら20万円程度が目安です。
土地家屋調査士は独占業務だし、もっと給料がいいと思っていた!と思われる方もいるでしょうが、それは現場経験が長く、資格を取得しているケースに限られます。
そのため「未経験者OK」と記載のある求人を中心に探してみるのがおすすめです。
バイトから入る
まずは現場での経験を積むためにバイトから入るのもよいでしょう。
正社員ではないので保障面では充実していないものの、最低限の現場の温度感や作業を理解することができます。
現場では測量士もしくは土地家屋調査士、そして補助者で作業することが多いですが、時折補助者不足になることがあるため、その要員として参画できるかもしれません。
シフト制になるので毎日出勤して必ず現場に行ける保証はないものの、それでも採用されやすいバイトであれば経験を積むにしてはよいステージといえます。
調査士業界はブラックが普通と認識せよ
そもそも調査士業界を知らない方向けに説明しておくと、調査士業界はブラックです。
定時で帰ることも難しいですし、忙しい日々がくることは当たり前と思っておいた方がよいでしょう。
それは30代から転職したからというわけではなく、20代でも同じことですし、正社員だからというわけでもなく、バイトでも忙しさは同じです。
そもそも調査士業界は人手不足に悩まされているので、未経験であってもある程度の忙しさは覚悟しておいてくださいね。
こんな土地家屋調査士事務所は要注意
ここからは、こんな土地家屋調査士事務所には気を付けた方がよい!と思える点をいくつかご紹介します。
頻繁に求人が掲載される
頻繁に求人が掲載されている土地家屋調査士事務所は、気を付けた方が良いです。
土地家屋調査士事務所はほとんどが少人数で経営されており、多くても10人未満。
そのような状態にも関わらず求人が頻繁に掲載されるということは、入れ替わりが激しいということになります。
前述したように調査士業界はブラック寄りなので、パワハラまがいなことが行われている可能性があるので注意しましょう。
地方で立ち上げたばかりの事務所
地方で立ち上げたばかりの事務所も気を付けた方がよいです。
地方にある事務所の多くは、歴史のある地元に根付いた・顔の知れた事務所なので、立ち上げたばかりの事務所では正直太刀打ちできない事が多い特徴があります。
一時的に転職できたとしても、事務所が潰れて、また転職活動しなければならなくなるので気を付けてくださいね。
未経験におすすめな土地家屋調査士事務所の求人とは
ここからは未経験者におすすめの土地家屋調査士事務所の求人について解説します。
測量スタッフとして働きながら資格の勉強ができる
未経験の方におすすめなのが、資格がいらない測量スタッフとして働くことです。
測量は土地家屋調査士になっても必要不可欠な業務ですし、実際に土地家屋調査士に教えてもらいながら仕事をすることができます。
またそのような測量スタッフを募集している事務所は、資格取得に協力的なケースも多いので後々土地家屋調査士の資格を取りたいと思っている方にもぴったりです。
不動産会社の営業・企画営業
不動産会社の営業や企画営業は、リノベーション等も行っていることが多いので、土地の調査といった業務とも密接につながっています。
プロデュース力やクリエイト力といった力が身につくので、将来的にも役に立つスキルが身につくのです。
未経験でも土地家屋調査士になれる!
今回は未経験でも土地家屋調査士になれるのかどうかを中心にご紹介してきました。
条件面をある程度考慮すれば、未経験でも土地家屋調査士になることができます。
とはいえ、現場の経験や知識量は仕事の出来に直結するので、バイトでもいいので現場での経験を積むことを重視するのがよいでしょう。
また調査士としてキャリアを積んでいくのであれば、まずは国家資格である土地家屋調査士の資格を確実に取得すると安心です。
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