土地家屋調査士試験の口述試験とは?勉強方法や問題内容を詳しく解説

お役立ち情報

土地家屋調査士は記述と口述から成り立つ試験であり、土地の境界のスペシャリストともいえる資格です。土地や建物のオーナーの代わりに登記の申請手続きや測量、調査などをおこないます。

合格率は8〜10%と難しい資格であり、筆記試験と口述試験をあわせると平均で1~3年勉強していることが一般的です。この記事では、土地家屋調査士の口述試験の日程や勉強の方法などを詳しく説明していきます。

土地家屋調査士の口述試験の日程

土地家屋調査士の口述試験は1年に1回開催されます。

土地家屋調査士の口述試験の期日

令和5年1月26日(木曜日)

土地家屋調査士の口述試験の集合時刻

集合時間は口述試験受験表に記載されています。

土地家屋調査士の口述試験を実施する法務局または地方法務局

東京、大阪、名古屋、広島、福岡、仙台、札幌、高松

土地家屋調査士の試験発表日

令和5年2月17日(金曜日)午後4時

試験発表は筆記試験をした法務局か地方法務局で受験番号を掲載しています。また、法務局のホームページ(https://www.moj.go.jp/shikaku_saiyo_index5.html
においても令和5年2月17日(金曜日)に記載されます。
このほかに官報に令和5年3月10日(金曜日)、最終合格者の受験番号と氏名が記載されます。

土地家屋調査士の口述試験の流れ

土地家屋調査士の口述試験の流れを説明していきます。

口述試験の順番

口述試験は、当日くじを引いて決まります。そのため、受験票に記載されている番号の順番ではありません。

試験室に入る

順番が来たら試験室に入ります。どうぞと言われてからノックして入室し、どうぞとおわれてから着席してください。

問題に解答

試験管が問題を出してくるのでそれに回答していきます。問題例と解答例に関しては次に説明します。

退出

問題に解答したら退出となります。

口述試験の問題例と模範解答

口述試験の問題例と模範解答を紹介していきます。

不動産登記法について

問題「不動産登記法についてですが、誰が土地の分筆の登記の申請人となりますか?」
模範解答「土地の所有権登記名義人もしくは表題部所有者が申請人です」

土地の分筆について

問題「土地の分筆の登記には申請義務はありますか?またその理由を説明してください」
模範解答「ありません。土地の分筆登記は原則として形成的登記であるため土地の所有者の意思にゆだねる必要があるためです。」

土地家屋調査士法について

問題「調査士法はどのような目的ですか」
模範解答「業務の適正を測ることで、不動産の表示に関連している登記手続きを円滑に実施すること、また国民の権利の明確化に寄与することです。」

口述試験を合格するためのポイント

口述試験に合格するためには次のポイントが挙げられます。

  • ・無駄なことは答えない
  • ・落とすための試験ではない
  • ・試験時間は15分

無駄なことは答えない

質問に対して、必要以上に答えないようにしましょう。もし十分な答えが出ない場合は追加で質問される場合があります。

落とすための試験ではない

口述試験は落とすための試験ではありません。そのため、面接のような雰囲気ではなく、試験官が助け舟を出してくることもあります。

試験時間は15分

口述試験の時間は15分です。1分で1問程出題されると考えておきましょう。

口述試験の難易度・合格率

土地家屋調査士(口述試験)は難しい試験です。毎年4,300人前後が受験していますが、合格率は8〜9%となっています。中には2〜3回受験して合格している場合もあります。

令和3年度の合格率は筆記401人で口述404人となっており、およそ10.5%です。平成19年から平成29年のデータを見ると、合格率が6.7%〜7.1%であることから、だんだんと合格率が上がっていることがわかります。

こちらの記事では土地家屋調査士試験の難易度や合格率について詳しく解説しています。気になる方はぜひご覧ください。
土地家屋調査士は難易度の高い国家資格!合格点や基準点について解説

口述試験の対策方法・勉強方法

土地家屋調査士(口述試験)に合格するための平均学習時間は1〜3年といわれます。記述も合わせて、平日2〜3時間、休日は4時間程度の勉強時間を確保するようにしましょう。その中で口述に関しては、平日、休日ともに1時間は勉強時間をとりたいものです。

口述資料を把握

筆記試験に合格すると、予備校やスクールなどから口述対策試験が配布されることが一般的です。筆記試験に合格すると、口述試験まで時間がないため早めに資料の請求をすることが重要です。

土地家屋調査士法の第1条と第2条の条文を覚える

土地家屋調査士の口述試験は土地家屋調査士法第1条と第2条からの問題が例年多く出題されます。特に第1条と第2条はすべて覚えていくくらいで勉強しておくと応えやすくなります。

口述模試を受講する

予備校やスクールなどによっては、プロ講師によって口述模試を受けられる場合があります。さまざまな予備校で実施しているので、不安な方は前もって受講してシミュレーションをしておくと安心です。

過去問を解く

東京法経学院の口述試験受験対策資料に口述試験問題データベースとよばれる過去問があります。過去問からほとんど出たと答えている受講生も多く、過去問を解いておくと効果的です。受付期間が決まっているため、早めに受付をするようにしましょう。

こちらの記事では過去問について詳しく解説しています。試験勉強に過去問は欠かせません。あわせてぜひご覧ください。
【合否の分かれ目】土地家屋調査士試験の過去問選び

声を出す

本番では声を出して答える必要があるため、本番のような雰囲気で声を出して答える準備をすることが大切です。テキストで勉強する場合でも、読むだけでなく音読をするようにしましょう。

口述試験を受験する際の服装や持ち物

口述試験を受験する際の服装や持ち物について説明していきます。

口述試験を受験する際の服装

土地家屋調査士は実際に業務をするときは、スーツを着るときと作業着を着るときがあります。現場は屋内と屋外の両方があり、さまざまなケースがあります。測量をする屋外では作業着、打ち合わせをする屋内ではスーツを着ることが一般的です。このように、土地家屋調査士は作業をしない時、打ち合わせをする場合においてはスーツを着ます。

このため、口述試験においてもスーツを着る必要があります。実際の業務でスーツを着ますし、合格証書の授与式や面接においてもスーツが必要になるため、もしスーツを持っていない場合でも準備をするようにしましょう。

測定のイメージが強く作業着での作業と考えている方は、スーツのイメージがないかもしれません。しかし、土地家屋調査士は、打ち合わせなどは基本的にスーツでおこなうとイメージしておくことが重要です。

口述試験を受験する際の持ち物

口述試験を受験するためには受験票と筆記用具が必要です。その他には特に必要なものはありません。口述試験の受験票は筆記試験に合格してしばらくすると到着します。一般的に筆記試験の合格発表があってから、1週間以内に口述試験の受験票が届かない場合は所管の法務局総務課に問い合わせをするようにしましょう。

口述試験は難しいわけではない

口述試験自体は、ほとんど不合格者がでることはありません。しかし、入念な対策をしておくようにしましょう。まず重要なのは服装です。必ずスーツを着用するようにしましょう。また、必ず遅れないように早めに到着することが大切です。

口述試験は落ちるような試験ではないため、筆記試験に合格しているような知識を持っていれば決して難しいことはありません。場合によっては試験管が助け舟を出してくれることもあります。できるだけリラックスして臨むようにしましょう。

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