「土地家屋調査士は過去問を解いていれば試験に受かるの?」
「何年前の問題を解くと効果的なの?」
「過去問はどこで手に入るの?」
このような疑問を抱えている受験生は多いのではないでしょうか。
過去問をむやみやたらと解いているだけでは、勉強時間が足りなくなってしまいます。
限られた時間のなかで効率よく勉強するには、ポイントを押さえて問題を解くことが必要です。
ここからは、過去問を解くと身につくスキルや勉強方法について紹介します。
試験に受かるコツも紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
土地家屋調査士試験の過去問を解くと身につくこと
土地家屋調査士の過去問を解くことで以下のような力が身につきます。
- 自分の実力
- 出題傾向
- 苦手な問題
- 素早く問題を解く
過去問を繰り返し解くことで、知識が定着して実力の向上につながります。
さらに、問題の出題傾向や自分が間違えやすい苦手な問題を知れるでしょう。
土地家屋調査士の試験は問題数が多く、1つの問題にじっくり取り組んでいては時間が足りなくなってしまいます。
制限時間を設けて過去問を解くことで、素早く問題を解く力も身に付くのです。
いつの過去問を解けばよいか
過去問を解くなら5〜10年前の問題がおすすめです。
10年以上昔の問題は、計算や記述式の問題で現実ではあり得ないような数字が使われていました。
難しい計算をいかに正確に解くかが注視されていたのです。
しかし、最近の問題は現実的な数字が使われており、問題数が増加傾向にあります。
これは、正確にたくさんの問題を解く力を見極められているのです。
今と昔では求められている力の種類が変わってきているため、5〜10年前の過去問がおすすめです。
過去問はどこに載っているか
過去問を入手する方法は2つあります。
1つ目は法務省のHPです。
ここでは、実際に出題された問題をダウンロードできます。
さらに、択一式問題の解答もダウンロードできるため、無料で答え合わせまで行うことができます。
しかし、ダウンロードできるのは過去5年分の問題で、記述式の解答はありません。
択一式の解答も解説は載っていないため、学び初めの人には向かないでしょう。
2つ目の過去問の入手方法は、テキストの購入です。
テキストは購入時に料金がかかってしまいますが、解説もついているため、学び初めの人におすすめです。
過去問の勉強方法
ここからは、過去問を使った効果的な勉強方法を紹介します。
- 択一式の勉強方法
- 記述式の勉強方法
択一式と記述式の問題で勉強方法が異なるため、確認しておきましょう。
①択一式の勉強方法
択一式は、一通りテキストを学び終えたら過去問を解いてみましょう。
はじめはわからない問題も多いかもしれませんが、過去問を解いて間違えたところを重点的に復習することで効率よく勉強できます。
また、問題には出題方法のくせやよく使われる言葉があります。
テキストで理解できたとしても問われ方によって解答できない場合もあるため、たくさん過去問を解いて慣れるようにしましょう。
出題方法の特徴を知ることも重要なため、テキストを読んで問題を解くことを何回も繰り返すことが大切です。
②記述式の勉強方法
記述式は、素早く正確に問題を解く力が必要なため、順序だてて勉強するようにしましょう。
はじめは、申請書や計算方法、作図の作成方法を理解してから過去問を解きます。
記述式は問題文が長く、理解するのに時間がかかるでしょう。
しかし、過去問を解くときは、時間を気にせずじっくり取り組んでみることが大切です。
基本的な知識が身に付いていれば、なんとか1問は解くことができるでしょう。
全問間違えたとしても解き方を教えてもらい、それを真似して解くことで理解が深まっていきます。
ある程度解けるようになったら、1問何分で問題を解けるか時間を計ります。
こうすることで、実際の試験でも時間配分を考えながら問題を解く力が身につくのです。
このように記述式の問題は順序だてて学習することで問題を解くスピードを上げることができます。
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科目別の過去問を解くポイント
ここからは、科目別の過去問を解くポイントを紹介します。
- 【択一式】民法
- 【択一式】不動産登記法
- 【択一式】土地家屋調査士法
- 【記述式】土地
- 【記述式】建物
- 全科目
ポイントを抑えることで効率よく勉強できます。
【択一式】民法
民法は、過去に出題されている全ての過去問を解いてみましょう。
民法は平成16年から3問ずつしか出題されていないため、過去問の数が少ないです。
そのため、全ての過去問を解くことができます。
土地家屋調査士は民法の「総則」「物権」「相続」から出題されます。
出題範囲が広いにもかかわらず出題数が3問と少ないため、広く浅く知識を広げることが必要です。
そのため、余力があれば他資格の民法の過去問も解いてみるといいでしょう。
【択一式】不動産登記法
不動産登記法は、理解できるまで解説を読んで、問題を何度も解きましょう。
土地家屋調査士の試験のなかでも、不動産登記法はもっとも重要な科目です。
毎年、16問出題されており、問題数も多いため丸暗記するくらいの勢いで覚える必要があります。
そのためには繰り返し過去問を解いて復習しましょう。
しかし、不動産登記法には抽象的な表現が多く、理解に頭を悩ませることも多いです。
そんな時は、講師に素直に質問しましょう。
繰り返し問題を解くことで理解できることもありますが、悩んでいる時間がもったいないです。
また、試験問題は条文の文言で出題されることが多いため、過去問をたくさん解いて条文に慣れておきましょう。
【択一式】土地家屋調査士法
土地家屋調査士法は、ほかの勉強の合間時間を利用しての勉強がおすすめです。
土地家屋調査士法は学習範囲が狭く、毎年1問しか出題されません。
過去問も少ないため、勉強時間を費やすのはもったいないでしょう。
合間時間に勉強することで、効率よく学習を進められます。
【記述式】土地
土地の問題は、最近の過去問を中心に解きましょう。
今と昔で出題形式が変わってきているため、昔の問題になれてしまうと試験の時力を発揮できない可能性があります。
昔の問題はあり得ないほど大きな数字を使っており、計算力が問われる問題が主流でした。しかし、最近は現実的な数字を使う問題が多くなってきています。
その代わり、問題数が多い傾向にあるため、確実に多くの問題を解くスキルが必要です。
ある程度問題が解けるようになってきたら1問の解答時間を計測すると、実際の試験のとき時間配分がしやすくなるでしょう。
【記述式】建物
建物の問題は、とにかく過去問をたくさん解いて復習しましょう。
建物の問題は申請書のバリエーションや図面の量が多いです。
そのため、今から何の申請書を作るのか素早く判断しなければなりません。
さらに、記述式の問題数は年々増加傾向にあります。
そのため、素早く問題を解く力も必要です。
この2つの力を上げるためには、たくさん問題を解いて経験を積むしかありません。
試験問題に慣れるためにも最近の過去問から解くことをおすすめします。
全科目
一通り勉強が終わったら、最後に全科目の問題を一気に解いてみましょう。
このとき、本当の試験のように時間制限を設けて行ってみてください。
土地家屋調査士の試験は問題数が多く、時間配分を考えないと全問解ききれない可能性もあります。
そのため、本番のように時間制限を設けて行うことで素早く問題を解く練習になります。
また、本番と同じような状況を作り、問題を解くことで本番のときに緊張しなくなるでしょう。
土地家屋調査士試験に受かるコツ
最後に、土地家屋調査士の試験に受かるコツを紹介します。
- 合っていた問題の解説も読む
- 1年間で1日2時間半勉強する
- 過去問は5~10年分解く
- 午前の部は免除を受ける
コツは全部で4つあります。
それぞれ見ていきましょう。
コツ①合っていた問題の解説も読む
合っていた問題の解説も読むことで、知識を深めることができます。
とくに択一式の問題では解釈が間違っている場合やまぐれで当たってしまった場合もあります。
解釈が間違っていては試験の時に誤った選択をしてしまう可能性もあるため、合っていた問題も解説を読みましょう。
コツ②1年間で1日2時間半勉強する
土地家屋調査士の勉強に必要な時間は1,000時間といわれています。
1年間毎日2時間半勉強することで1,000時間近くの勉強時間を確保できます。
そのため、勉強時間の確保が難しい社会人は毎日こつこつ勉強することが重要です。
コツ③過去問は5~10年分解く
過去問は5〜10年分解くのがおすすめです。
あまりに昔過ぎても問題の出題方法や傾向が変わっている場合があります。
そのため、実際の試験に似た問題を解きたい場合は5〜10年前の問題を中心的に解きましょう。
さらに過去問を解いて経験を積みたい人は、10年前の問題から徐々に遡って解くことをおすすめします。
コツ④午前の部は免除を受ける
土地家屋調査士の試験は午前と午後の2部制で、特定の資格を持っていると午前の部の試験免除を受けることができます。
受験者のほとんどが試験免除を受けているため、資格の取得がおすすめです。
特定の資格は以下の4つです。
- 測量士
- 測量士補
- 一級建築士
- 二級建築士
とくに測量士補の資格は合格率も高く、試験の時期も5月ころのためダブル受験もできます。
そのため、午前の試験免除受けたい人は測量士補のダブル受験がおすすめです。
土地家屋調査士の過去問を上手く利用して理解を深めよう
土地家屋調査士の過去問を解くポイントや、試験に受かるコツを紹介しました。
科目によって過去問の使い方や勉強方法が異なります。
とくに記述式の問題は増加傾向にあるため、不明点はそのままにせず身近な人に質問しましょう。
質問できる人がいない場合は、予備校や通信講座の入学がおすすめです。
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土地家屋調査士を目指している方は、サイトをチェックしてみてください。